10日の香港市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比2.30%高の18963.68ポイントだった。中国企業指数は2.41%高の6718.86ポイント。メインボードの売買代金は概算で1710億HKドル。
ハンセン指数は始値で年初来高値を更新し、前場に上げ幅を拡大。後場に入ると心理的節目の19000ポイントに近い水準で伸び悩んだものの、終値は昨年8月11日以来およそ9カ月ぶりの高値だった。中国当局が、相互取引制度を通じて香港株に投資する本土個人投資家を対象に配当金にかかる所得税の免除を検討中との報道を受け、金融株を中心に高配当株が買いを集めて相場を押し上げた。前日の米株高と米長期金利の低下も買い安心感につながり、売買代金が膨らんだ。
ハンセン指数構成銘柄では、取引所運営の香港証券取引所(
00388)、不動産開発の華潤置地(
01109)が7%超上昇。配当性向が高い割にバリュエーションが低いとされる中国の国有企業銘柄が大きく買われ、中国建設銀行(
00939)、中国神華能源(
01088)、華潤電力控股(
00836)、中国平安保険(
02318)、中国中信(
00267)などが大幅高となった。半面、スマートフォン部品の舜宇光学科技(
02382)と太陽光パネル用ガラスの信義光能(
00968)が反落した。米バイデン政権が来週にも中国製電気自動車(EV)などに対する新たな輸入関税を発表すると伝わり、理想汽車(
02015)が売られた。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.38%高の3962.32ポイントと続伸。前日大引け後に2024年1−3月期決算を発表した華虹半導体(
01347)が高い。ネット損保の衆安在線財産保険(
06060)、スマホ部品・受託組立のBYDエレクトロニック(
00285)も買われた。一方、動画プラットフォームのビリビリ(
09626)、EVメーカーの蔚来集団(
09866)が安い。