JPモルガンは最新リポートで、中国の通信キャリア大手、チャイナ・ユニコム(
00762)の投資判断を「オーバーウエート」、目標株価を6.9HKドルに設定した。チャイナ・ユニコムが発表した2024年1−3月期決算について、強弱の内容が入り混じったとの見方を示した。売り上げ成長が鈍化した一方、厳格なコストコントロールが影響をカバー。マクロ経済環境が厳しいなか、情報通信技術(ICT)分野は減速したものの、従来の通信サービスは安定的に推移し、コスト抑制が寄与してEBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)は23年下期の前年同期比3%減から3%増に転じた。ただ、持ち分法利益と非経常性収入の減少で純利益の伸び率は9%増に鈍化したと指摘した。『AAストックス』が22日伝えた。
JPモルガンは、会社側が24年通期業績について、売上高が安定的に成長し、純利益が2桁増になるとの見通しを維持したことに言及。現在の株価で予想PERが8倍で、EPSの年平均成長率が10%を超える可能性があるとして、リスク・リターンが魅力的な水準にあるとの見方を示した。資本的支出の減少がフリーキャッシュフローの増加につがなり、25年の配当利回りが9%、向こう数年の1株当たり配当が年平均で18%増になるとみて、魅力があるとした。
一方、中国通信セクターでJPモルガンはチャイナ・モバイル(
00941)をトップピックに選定。ディフェンシブ性と配当の予見性が高いことを理由に挙げた。