HSBCグローバルリサーチは最新リポートで、中国の石炭最大手、中国神華能源(
01088)の投資判断を「ホールド」に維持し、目標株価を31HKドルへ小幅に引き上げた。石炭価格は下落が見込まれるものの、中国神華能源の利益見通しが相対的に安定するほか、2024年も70%の配当性向を維持できると予想。24年の利益予想を6%引き上げ、25年については据え置きとした。『AAストックス』が5日伝えた。
HSBCは、中国神華能源の23年通期純利益が前年比11%減となり、予想通りだったとの見方を示した。配当性向を70%に維持したことにも言及。また、人件費の低下で1トン当たりの生産コストが前年を2%下回る162.4元に低下したと指摘した。
中国神華能源の24年の外部向け石炭販売で平均価格が1トン当たり598元と10%下落したが、下落率がスポット価格の26%よりは小幅だったと指摘。一方、火力発電の設備稼働時間の増加、電力販売価格の上昇、発電設備の新規稼働などが貢献し、同社の利益を40%押し上げたと分析した。電力部門の粗利益率は上昇が続き、24年は35%に改善すると予想した。
中国神華能源の株価は日本時間午後2時33分現在、前営業日比1.11%安の31.25HKドルで推移している。