シティグループは最新リポートで、大手通信機器メーカーの中興通訊(
00763)の目標株価を21.1HKドルから2024年予想PER8.5倍に相当する20.3HKドルに引き下げた。投資判断は「買い」とした。増収ペースの減速と中国本土の通信キャリアによる資本的支出の縮小傾向を反映させ、2024−25年の予想売上高を2−3%下方修正し、予想利益も3−1%下方修正した。『AAストックス』が11日伝えた。
シティは、中興通訊が8日大引け後に発表した2023年12月本決算で、通期の売上高は市場予想通りだったものの、10−12月期の売上高とEBIT(利払い・税引き前利益)はともに予想から下振れしたと指摘。下半期に通信キャリアがネットワーク機器構成を変更した上、季節要因の影響で粗利益率が予想を下回った半面、政府機関・企業向け業務とコンシューマー向け業務の粗利益率は上半期から上昇し、一定の穴埋めになったとの見方を示した。
中興通訊の23年12月期の配当性向は35%で、前年の23.4%から上昇。期末配当は1株当たり0.683元とシティの予想通りだった。シティは、経営陣が株主リターンの改善を図っていると評価した。
中興通訊の株価は日本時間午後4時37分現在、前営業日比1.34%安の17.68HKドルで推移している。