中国5大国有銀行の中国工商銀行(
01398/
601398)、中国農業銀行(
01288/
601288)、中国建設銀行(
00939/
601939)、中国銀行(
03988/
601988)、交通銀行(
03328/
601328)が8日、預金金利の追加引き下げを実施した。うち、要求払い預金金利はこれまで0.25%から0.2%に引き下げられた。定期預金は2年物金利が0.1%低い2.05%、3年物は0.15%低い2.45%、5年物は0.15%低い2.50%となった。『香港経済日報』が同日伝えた。
昨年9月、一部の大手国有銀行と株式制銀行が人民元建て預金の金利を引き下げ、都市商業銀行や地方商業銀行が追随する動きがあった。『証券時報網』は6月7日、大手国有銀行が再び人民元建て預金の金利を下げたことで銀行の純金利マージンを縮小させる圧力が緩み、金融システムの安定に寄与するとの見方を伝えた。同時に、預金金利が下がれば銀行の資本コストが小さくなるので、最優遇貸出金利(LPR)を引き下げる余地が広がり、企業や個人が資金調達コストを一段と削減できると指摘した。
ロイター通信は今年4月、消息筋の話として、中国当局が国内銀行に預金金利を引き下げるよう促したと報じていた。預貯金口座に滞留している巨額の資金を支出や生産的な投資に回すことが狙いとみられる。各銀行は「市場利率を自律的に決める全国的な仕組み」の今月の会合で預金金利引き下げを求められたという。