BofAセキュリティーズ(BofAS)は最新リポートで、アリババ集団(
09988)の目標株価をこれまでの141HKドルから129HKドルに引き下げた。ただ、投資判断は「買い」に維持した。2023年3月本決算の発表を受けて24年3月期と25年3月期の売上高予想をそれぞれ5%、6%下方修正。消費回復の足取りがやや遅い一方、事業再編後に非中核部門の採算改善を図るとの見方を示した。『AAストックス』が22日伝えた。
23年3月本決算の売上高は前年比2%増と市場予想とおおむね一致した。同期の非GAAPベース純利益は280億元と市場予想を12%上回る水準で、BofASはマーケティング支出の抑制が奏功したと評価した。また、アリババ経営陣は23年4−6月期の利用者と受注の増加に強気な見通しを示したと指摘。アリババ集団の中国本土での流通総額(GMV)が4−6月期に前年比プラス成長軌道に戻り、中国の小売業顧客管理(CMR)売上高も同様の勢いで増加するとみている。淘宝(タオバオ)・天猫(Tモール)事業グループは利用者の拡大と利用率の上昇を最優先課題としており、より良い利用体験を提供するため、3年計画を通じて加盟店、コンテンツ、技術に投資すると表明している。アリババ集団は電話会議で、クラウドインテリジェンス・グループを分離する計画も発表した。
アリババ集団の株価は日本時間午後0時24分現在、前営業日比1.58%高の83.75HKドルで推移している。