HSBCグローバル・リサーチは最新リポートで、アリババ集団(
09988)の目標株価をこれまでの139HKドルから137HKドルに引き下げた。2024−25年3月期の通期純利益を約1%引き上げた一方、クラウド事業の分離・独立計画で懸念が生じる可能性を指摘。クラウド事業と海外事業がアリババ集団の長期的な成長エンジンとみられていたため、短期的にはアリババ集団の株価の変動が大きくなる可能性があるとした。『AAストックス』が19日伝えた。
HSBCはアリババ集団の23年1−3月期業績について、おおむね予想通りだったとの見方を示した。ただ、中国ネット通販部門の顧客管理収入(CMR)が前年同期比5%減と予想を下回り、海外事業の成長を相殺したと指摘。純利益が予想を上回ったことについて、中国ネット通販部門の調整済みEBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)の予想上振れや、ローカルサービス、デジタルメディア、娯楽関連の赤字縮小が寄与したと分析した。中国ネット通販部門のCMRは4−6月期にはプラス成長に戻るほか、海外事業の売り上げ増も期待できるとした。
アリババ集団の19日前場終値は前日比5.07%安の83.30HKドル。