8日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比0.43%安の3064.49ポイントだった。深セン成分指数も0.58%安の11142.93ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で8357億6200万元だった。
上海総合指数は小安く寄り付き、じりじりと下げ幅を広げた。中国本土で新型コロナウイルスの1日当たり新規感染者数が増えており、「ゼロコロナ」政策による行動制限が景気回復の足かせになるとの懸念が強まった。あす以降に中国と米国の物価指数が相次いで発表されるとあって、両国の景気と金融政策の行方を見極めたい投資家は積極的な買いを控えたもよう。もっとも下落率が1%に迫る水準では買い戻しが入り、大引けにかけてやや値を戻して終えた。
セクター別では太陽光発電設備や電子、観光、海運・港湾が売られた半面、貴金属、風力発電設備、コンピューター、ソフトウエア開発が買われた。
A株市場では、製薬の江蘇恒瑞医薬(
600276)と上海復星医薬(
600196)、電子部品の歌爾(
002241)と三安光電(
600703)が大幅安。デパート運営の王府井集団(
600859)、環境保護関連の東江環保(
002672)、白酒メーカーの宜賓五糧液(
000858)はそろって反落した。半面、前日売られた華潤三九医薬(
000999)や用友網絡科技(
600588)が上昇。鉄道車両の中国中車(
601766)、スマートフォン部品メーカーの欧菲光集団(
002456)も高い。
上海B株指数は0.63%安の290.15ポイント、深センB株指数は0.08%安の1114.72ポイントとともに3日ぶりに反落した。