23日の香港市場は上値の重い相場か。前日はハンセン指数が4営業日ぶりに大幅反落し、心理的節目の21000ポイントに迫る水準へ落ち込んだだけに、朝方は買い戻しが先行しそうだ。ただ、米連邦準備理事会(FRB)による急速な利上げが米景気の後退につながるとの懸念は根強く、買い一巡後は不安定な展開となりそうだ。
中国指導部が22日の会議で、インターネット・プラットフォーム企業が手掛ける決済サービスなどの金融活動は全て当局が法に基づいて監督する対象だと強調したと伝わった。インターネット・プラットフォーム企業による独占や不正競争に対する取り締まり強化も表明しており、関連銘柄の売り材料となるだろう。
22日の米株式市場でダウ平均は反落し、ハイテク株主体のナスダック総合も3営業日ぶりに反落した。パウエルFRB議長は同日の米上院銀行委員会で証言し、金融引き締めはインフレに対抗する有効なツールであり、米経済は利上げを受け入れる準備ができているとの見解を示した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。大型ネット株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、国際金融株のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、中国本土系銀行株の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)が下回って引けた。