中国最大の半導体ファウンドリー、SMIC(
00981) は12日大引け後、2022年4−6月期の売上高が前四半期比1−3%増加する見通しを示した。粗利益率は37−39%と、前四半期から最大3.7ポイント低下すると見込む。1−3月期に予定していた一部工場の保守作業が新型コロナウイルスの感染が再拡大したため4−6月期にずれ込み、売上高と粗利益率を圧迫する。また、新型コロナ禍により上海工場の稼働率が下押しされる見通し。
SMICは22年上半期の増収と稼働率上昇の見通しを踏まえ、同社の22年通期の売上高がファウンドリー産業の平均を上回り、粗利益率が年初と比べて改善するとの予想を明らかにした。外部環境が深刻に悪化しないことが前提だとした。
同時に発表した22年1−3月期決算は、純利益が前四半期(21年10−12月期)比16.2%減の4億4700万米ドルとなった。営業利益は27.6%増の5億3600万米ドルに達したものの、共同出資事業の収益や金融資産評価損益などのその他収入が82%減り、純利益を圧迫した。売上高は製品構成の変更と価格改定、出荷増が寄与して11.6%増の18億4200万米ドルに達した。粗利益率は40.7%と前四半期の33.1%から上昇。ウエハー出荷量(8インチ換算)は6.8%増の184万189枚、設備稼働率は100.4%(前四半期は99.4%)だった。