12日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に反落。終値は前日比2.24%安の19380.34ポイントだった。中国企業指数は2.58%安の6594.81ポイント。メインボードの売買代金は概算で1156億2000万HKドル。
ハンセン指数は前場に下落率1%付近のレンジで推移し、後場に入ってじりじりと下げ幅を拡大した。終値は3月15日以来ほぼ2カ月ぶりの安値だった。11日発表の米4月消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る強い伸びとなり、同日のNY株式相場が下落したことで香港でも幅広いセクターで売りが優勢。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めへの警戒感が広がった。香港ドル安を背景に資金流出懸念も強い。香港金融管理局(HKMA)は12日、3年ぶりとなる香港ドル買い介入を実施したが、介入後もペッグ制の変動レンジの下限である1米ドル=7.85HKドルに近い水準でもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)とJDドットコム(
09618)の下げがきつい。不動産株の碧桂園(
02007)、碧桂園服務(
06098)、中国海外発展(
00688)も大幅安。スマートフォン関連の小米集団(
01810)と舜宇光学科技(
02382)は反落した。半面、アジア保険会社のAIAグループ(
01299)、香港商業不動産の九龍倉置業地産(
01997)が買われた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は3.84%安の3864.95ポイントと反落した。前日高かった電気自動車メーカーの小鵬汽車(
09868)と理想汽車(
02015)がともに急落。動画配信のビリビリ(
09626)とデータセンターの万国数拠(
09698)も大きく売られた。構成30銘柄のうち29銘柄が下げるなか、京東健康(
06618)は前日比変わらずだった。