休場明け10日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日続落。終値は前営業日比1.84%安の19633.69ポイントだった。中国企業指数は2.22%安の6658.25ポイント。メインボードの売買代金は概算で1436億8000万HKドルだった。
ハンセン指数はほぼ全面安で始まり、朝方には下落率が4%を超えたが、アジア時間きょうの米ダウ平均先物が上昇し、安く始まった中国本土相場も上げに転じたことで、ハンセン指数も次第に下値を切り上げたが、終値ベースで3月15日以来およそ2カ月ぶりの安値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが警戒される中、米長期金利の上昇と前日の米株安を嫌気する売りが香港市場にも波及した。香港ドル安を背景に香港から資金が流出するとの観測が浮上し、投資家心理を悪化させたもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株のJDドットコム(
09618)とアリババ集団(
09988)、美団(
03690)、テンセント(
00700)がそろって売られ、相場の重荷となった。不動産株の碧桂園服務(
06098)と碧桂園(
02007)がともに急落。電気自動車メーカーのBYD(
01211)は、湖南省長沙市当局が同社工場の排気問題を調査していると伝わり、売りが膨らんだ。カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)の下げもきつい。一方、休場前の前週末に下落した創科実業(
00669)、恒安国際集団(
01044)、華潤ビール(
00291)が大きく買われた。パソコン大手のレノボグループ(
00992)は続伸した。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は3.22%安の3906.43ポイントと5営業日続落。半導体ファウンドリーの華虹半導体(
01347)、データセンターの万国数拠(
09698)、電気自動車の小鵬汽車(
09868)の下げがきつい。一方、ネット小説サイトの閲文集団(
00772)が反発した。