20日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続伸。終値は前日比3.42%高の24952.35ポイントだった。中国企業指数は3.79%高の8761.5ポイント。メインボードの売買代金は概算で1783億7000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、大引けにかけてほぼ一本調子で上げ幅を拡大した。終値は昨年11月19日以来、約2カ月ぶり高値を更新した。中国本土で寄り付き前に公表された1月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)の1年物と5年以上物がともに引き下げられたことを好感。1年物は前月に続き2カ月連続の引き下げとなり、下げ幅が前月の0.05%から0.1%に拡大したほか、5年以上物は20年4月以来、1年9カ月ぶりに0.05%引き下げられた。LPRの引き下げは企業の資金調達コストの低下につながり、特に住宅ローン金利の基準となる5年以上物の引き下げは不動産市場にとってプラスに働くとの見方が広がった。
ハンセン指数構成銘柄では、不動産管理サービスの碧桂園服務(
06098)が15%超の上昇と急伸し、親会社で不動産デベロッパーの碧桂園(
02007)も4%超高。美団(
03690)、阿里健康(
00241)、テンセント(
00700)、JDドットコム(
09618)、アリババ集団(
09988)など大型ネット株の上昇が目立った。国家発展改革員会など9部局が18日、「プラットフォーム経済の健全で持続的な発展を推し進めるための意見」と題した政策文書を公式サイト上で公表したが、当局による引き締め強化の一服感が出たもよう。半面、21年10−12月期と21年通期の減益見通しを発表したスマホ部品大手の瑞声科技(
02018)の下げがきつい。完全出資子会社の原油取引での違反行為が国家審計署の検査で発覚したことを明らかにしたペトロチャイナ(
00857)や、同業のシノペック(
00386)、CNOOC(
00883)が売られた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は4.5%高の5896.71ポイント。美団と阿里健康のほか、不動産事業向けソフト開発会社の明源雲集団(
00909)、ショート動画アプリの快手科技(
01024)が上昇率上位。下落は瑞声科技とPC世界最大手のレノボグループ(
00992)の2銘柄だった。