9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日続伸。終値は前日比0.98%高の3673.04ポイントだった。深セン成分指数は1.23%高の15147.87ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆2640億3200万元だった。
上海総合指数は小動きで始まった後、前場に上げ幅を大幅に拡大。後場もプラス圏で堅調に推移し、9月13日以来、約3カ月ぶり高値で引けた。指数は前日まで続伸し、2カ月半ぶり高値で引けていたことから利益確定売りも出やすかったが、前日の米株高が好感されたほか、中国政府による景気下支え策への期待が根強く、幅広い銘柄に買いが入った。相互取引制度を通じて香港から中国本土に投資する「北向き資金」による海外資金の流入なども好感された。きょう寄り付き時に発表された11月の物価統計はまちまち。消費者物価指数(CPI)は市場予想を下回ったが、上昇率が拡大した。一方、生産者物価指数(PPI)は市場予想を上回ったが、前年比の上昇率は過去最高だった前月から縮小した。
セクター別では、教育が大幅高。酒造や証券のほか、医療機器や家電も大きく買われた。半面、風力発電設備が安い。化学材料や太陽光発電設備、非鉄金属などもさえない。
A株市場では、LED用チップメーカー大手の三安光電(
600703)と教育サービス会社の中公教育科技(
002607)がストップ高。ディスプレー公告最大手の分衆伝媒信息技術(
002027)や家電・半導体ディスプレー大手のTCL科技集団(
000100)のほか、免税店運営に特化する中国旅遊集団中免(
601888)も大幅高となった。半面、原薬メーカーの山東新華製薬(
000756)と送電技術会社の国電南瑞科技(
600406)が4%超安とさえない。自動車部品メーカーの華域汽車系統(
600741)やリチウム電池材料メーカーの寧波杉杉(
600884)なども下げがきつい。
上海B株指数は0.31%高の286.60ポイント、深センB株指数は0.58%高の1202.84ポイント。