NY市況(3日):主要3指数そろって週間で続落 弱い雇用統計やオミクロン株への警戒感が重し
3日のNY株式相場は反落。強弱まちまちとなった米11月雇用統計を受けて上昇してスタートしたものの、新型コロナウイルス・オミクロン株への警戒感や雇用統計での非農業部門雇用者数(NFP)の下振れが嫌気され、週末を控えた持ち高整理の売りが強まった。11月雇用統計は、NFPが21.0万人増と市場予想の55.0万人増を大きく下回った一方、失業率は前月の4.6%から4.2%に改善し、市場予想の4.5%を下回る強い結果となった。オミクロン株は感染者の症状が比較的マイルドとの見方があるものの、感染力が強いとされ、ニューヨーク州で5人の感染が確認された。
前日に617米ドル上昇したダウ平均は朝方に161米ドル高まで上昇したものの、午後には375米ドルまで大幅反落した。しかし、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、プロクター・アンド・ギャンブルなどのディフェンシブ株が買われ、終値では59.71ドル安(-0.17%)と小幅反落で終了した。
S&P500も0.68%高まで上昇後、1.79%安まで反落し、0.84%安と下落幅を縮小して終了。ハイテク株主体のナスダック総合は2.93%安まで大きく売られ、1.92%安で終了した。週間ではダウ平均が0.91%安と4週続落し、S&P500が1.22%安と2週続落。ナスダック総合も2.62%安と2週続落した。センチメントは悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日比+2.72ポイントの30.67ポイントと再び30ポイント台に上昇した。
S&P500の業種別では生活必需品、公益、ヘルスケアの3セクターが上昇し、一般消費財、IT、金融、エネルギーなど8セクターが下落。下落率トップの一般消費財ではエッツィが7.30%安、テスラが6.42%安となったほか、ノルウェー・クルーズ・ライン、カーニバル、ラス・ベガス・サンズなどの旅行・レジャー株も3-4%下落。下落率2位のITではアドビが8.20%安となったほか、エヌビディア、アドバンスト・マイクロ・デバイセズが4%超下落し、マイクロソフトも2.00%下落した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 34692.78 34801.31 34264.57 34580.08 -59.71 -0.17
S&P500 4589.49 4608.03 4495.12 4538.43 -38.67 -0.84
NASDAQ 15428.71 15470.36 14931.06 15085.47 -295.85 -1.92
CME225先物 28040.00 28175.00 27570.00 27790.00 -280.00 -1.00
FT100 7122.32 7122.32 7122.32 7122.32 -6.89 -0.09
DAX 15422.90 15422.90 15101.71 15169.98 -93.13 -0.61
為替(ドル/円) 113.19 113.61 112.56 112.75 -0.31 -0.27
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。