11日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続伸。終値は前日比1.01%高の25247.99ポイントだった。中国企業指数は1.54%高の9048.39ポイント。メインボードの売買代金は概算で1363億4000万HKドル。
ハンセン指数は、前日の米株式市場でインフレ警戒感からハイテク・グロース株が売られた流れを引き継ぎ、安くスタート。前場は前日終値を挟んで一進一退の値動きだった。一方、資金繰り難に陥った不動産会社の資産売却を後押しするため、中国人民銀行(中央銀行)が負債比率の規制を緩和すると報じられ、債務不履行(デフォルト)懸念が後退。中国本土市場で不動産セクターが買いを集めたこともあって、ハンセン指数は終値ベースで心理的節目の25000ポイントを回復し、10月29日以来ほぼ2週間ぶりの高値を付けた。セクター別では不動産・建設や工業、素材が大幅に上げた半面、通信がさえない。
ハンセン指数構成銘柄では、本土系不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)、龍湖集団(
00960)、華潤置地(
01109)、碧桂園(
02007)がそろって5%超上昇。ガラス製造の信義ガラス(
00868)やスマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)は急伸した。インターネット・プラットフォーム企業は美団(
03690)とアリババ集団(
09988)が上げた半面、前日大引け後に2021年7−9月期決算を発表したテンセント(
00700)が反落。ビール大手のバドワイザーAPAC(
01876)、電動工具大手の創科実業(
00669)も売られた。
中国不動産大手の融創中国(
01918)は8%超上昇した。同業の中国恒大集団(
03333)は、10日に猶予期間が終了した利払いを実施したと伝わり、3日続伸。不動産管理子会社の恒大物業集団(
06666)も上昇した。