ロイター通信は19日、消息筋の話として、債務問題に揺れる中国恒大集団(
03333)が同日に期限を迎えた利払いを行ったと報じた。子会社の恒大地産集団がオンショア社債「20恒大05」の利息として1億2180万元を送金したという。
一方、同社のオフショア社債については依然として債務不履行(デフォルト)の懸念がくすぶる。ある関係者は、中国の金融システムへの影響を考えると、中国恒大集団は限られた資金をまず国内向け返済に振り向ける必要があると指摘した。
中国恒大集団は9月23日が期限だった米ドル債の利払いを見送っており、30日間の猶予期間中に利払いができなければ公式にデフォルトと認定される。もっとも、今月19日のオフショア債券市場は恒大地産集団と融創中国(
01918)による利払いを好感して堅調に推移した。中国人民銀行(中央銀行)の易綱行長が、中国恒大集団の債務危機が中国経済や銀行システムに及ぼすリスクは「制御できる」と述べたと伝わり、安心感につながったもよう。