20日の香港市場は堅調か。米株高の流れを引き継ぎ、買いが先行しそうだ。前日のNY市場でダウ平均が反発。決算発表が本格化する中で好業績銘柄が買われ、ダウ平均は過去最高値を付けた8月16日以来の水準を更新。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は5営業日続伸し、約1カ月ぶり高値を付けた。
19日のNY市場で中国ネット・IT株は軒並み高。中国のネット通販最大手、アリババ集団(
09988)の創業者である馬雲氏を巡り、10月中旬に香港に滞在してビジネス関係者と面会したことが報じられたが、外電によると現在は欧州で農業や環境関連の分野について視察しているもよう。昨年の政府批判の発言以降、馬雲氏は一時世間の目から姿を消したが、このところ同氏に関する情報が頻繁に伝えられていることを受け、政府のネット企業に対する統制強化のリスクが後退しているとの見方も出ている。
19日の香港株の米国預託証券(ADR)は、アリババ集団)やテンセント(
00700)のほか、HSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)など主力株がそろって香港終値を上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約300ポイント上回って寄り付くことになる。
もっとも、ハンセン指数は前日まで3日続伸し、連日で1カ月ぶり高値を更新しているだけに、利益確定売りが出やすい状況。心理的節目の26000ポイント付近で伸び悩んだ場合は上値の重さが嫌気される可能性がある。