巨額の債務危機に陥っている中国恒大集団(
03333)傘下の電気自動車(EV)メーカー、中国恒大新能源汽車(
00708)について、一部設備業者への支払いが遅れていることで、天津工場の生産ラインの改修工事がストップしているようだ。中国恒大新能源汽車は11日にサプライヤー各社との会合を催し、4月の上海モーターショーで発表した新型スポーツ多目的車(SUV)「恒馳5」を2022年初に天津工場でラインオフさせるとの見通しを示していたが、スケジュール通りに生産を開始できない可能性がある。『香港経済日報』が14日伝えた。
一方、上海や広州、天津の一部従業員が10月下旬まで休暇とする旨の通知を受け取っていたが、人力資源社会保障局が中国恒大新能源汽車に確認したところ、作業量の減少により一部従業員を自宅待機としたものの、11月1日には全員出勤とすることを明らかにした。
中国恒大新能源汽車は上海や広州、天津の工場で複数モデルの生産を計画していたが、資金繰りが悪化し、「恒馳5」と「恒馳6」の2モデルに絞っていた。うち「恒馳5」の進展が比較的早く、広州工場で生産する予定だったが、ゴーサインが下りず、天津工場での生産に計画を変更していた。