2021-09-15 |
中国/政策/その他 |
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バイデン米大統領が対面会談を提案、習国家主席は取り合わず=FT
英紙『フィナンシャル・タイムズ』(電子版)は15日、米国のバイデン大統領が10日に中国の習近平国家主席と電話協議した際、対面での首脳会談を提案したものの、習氏は取り合わなかったと報じた。協議の参加者によればバイデン氏の狙いは米中関係の行き詰まりを打開することだったが、習氏は提案に返答せず、バイデン政権が対中姿勢を軟化させるよう求めたという。
バイデン氏が米大統領に就任してから2度目となる電話協議は、米側の要請で7カ月ぶりに行われた。二国間の外交協議がほとんど進展しないなか、米ホワイトハウスの目的は習氏の対米姿勢を見極めることにあったもよう。バイデン政権は中国・新疆ウイグル自治区の人権抑圧や香港の民主派弾圧、台湾周辺での軍事活動を強く批判してきた。中国政府は「中核的な戦略的利益」への介入だとして反発している。
事情に詳しい関係者は、バイデン氏は対面会談を今後の意思疎通手段の一つとして挙げただけで、習氏の即答は期待していなかったと述べた。一方、習氏からみれば、何らかの成果を得る見通しがはっきりしないままバイデン氏との首脳会談に臨むことは政治的リスクが大きすぎるとの観測も浮上している。