ロイター通信は29日、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が重慶拠点の小型車メーカー、重慶小康工業集団(
601127)と戦略的協議を行っており、華為技術が重慶小康工業集団の電気自動車(EV)部門である重慶金康新能源汽車の経営権を取得する予定であると報じた。消息筋によれば、重慶金康新能源汽車の傘下には米国のEVブランドであるSeresが含まれており、華為技術が自動車の制御システムを提供するだけでなく、EV事業への全面的な参加を目指している最初の証拠になるとし、華為技術が独自ブランドのインテリジェントカーを生産できるようになるとした。華為技術は、米国の制裁措置により重要なサプライチェーンが遮断され、スマホ事業の一部を売却せざるを得なくなっており、インテリジェントカー分野に上手く参入することで、事業の焦点は大きく変わるとみられる。
報道によれば、華為技術側の交渉代表は消費者向け事業CEOの余承東氏が担当しており、協議の一環として、華為技術は重慶小康工業集団の株式を取得する予定。ただ、現時点で株式数は未定だという。華為技術は早ければ7月にも取引を完了することを望んでいるもよう。