スポーツシューズのOEM世界最大手、裕元工業(
00551)は27日大引け後、2021年1−3月期決算の純利益が8000万−9000万米ドルとなる見通しを明らかにした。前年同期は5600万米ドルの赤字だった。決算発表は5月13日の予定。
同社は黒字転換の理由として、前年同期の実績が新型コロナウイルスのまん延により低水準だった上、世界市場で同社製品の需要が回復するに伴い受注が増え、設備稼働率が上昇したことを挙げた。中国本土でコロナ対策のロックダウン(都市封鎖)が解除されて以降、スポーツウエア市場が持ち直し、販売子会社の宝勝国際(
03813)の業績が大幅に改善した。
ただ、同社は年内の見通しは不透明だとした。グローバル経済の復調はまだら模様で、需要の変動が同社の受注拡大を妨げる可能性があるとみている。宝勝国際の小売事業については、中国本土の消費者心理や景気動向の変調を注視していくとした。
裕元工業の27日終値は前日比0.10%安の19.58HKドル。