4日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に反落。終値は前日比2.15%安の29236.79ポイントだった。中国企業指数は2.92%安の11325.58ポイント。メインボードの売買代金は概算で2243億5000万HKドル。
ハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた後、じりじりと下げ幅を拡大した。米長期金利の上昇を受け、割高感を意識して高PERのハイテク株を中心に売りが膨らんだ。中国本土であす5日に国会に当たる全国人民代表大会(全人代)が開幕するが、重要イベントを前に目先の利益をいったん確定する動きが優勢。もっとも、29200ポイントを下回る水準では下げ渋り、中盤以降はおおむね同水準付近でもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では割高感から医薬品受注開発の薬明生物技術(
02269)が10%超下げたほか、ネット関連株の美団(
03690)、テンセント(
00700)、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、スポーツ用品の安踏体育用品(
02020)が大幅安。2020年12月本決算が市場予想を上回った創科実業(
00669)も利益確定売りに押された。半面、中国銀行(
03988)の香港子会社、中銀香港(
02388)が逆行高。ゴールドマン・サックスは最新リポートで同銘柄の出遅れ感を指摘し、目標株価を引き上げた。石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)や香港地場系銘柄の長江和記実業(
00001)、ハンセン銀行(
00011)もしっかり。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は5.84%安の8819.62ポイント。キングソフト(
03888)が12%超下げるなど、構成32銘柄が全面安となった。半導体製造装置世界大手のオランダASMLと結んだ納入合意期間を2021年末まで延長したと発表したSMIC(
00981)は高く推移する場面が目立ったが、下げてきょうの取引を終えた。