23日の香港市場は軟調な展開か。クリスマス休暇を前に、投資家は積極的な売買を控えそうだ。英国で新型コロナウイルスの変異種の感染が拡大し、欧州を中心に渡航禁止措置が広がったことで、世界景気の悪化への警戒感が高まったほか、トランプ米政権による対中強硬措置の駆け込み強行に対する懸念も引き続き重荷となり、投資家がリスク取りにくい状況が続いている。
もっとも、ハンセン指数は前日に11月9日以来、約1カ月半ぶり安値で終えただけに、値ごろ感の出た銘柄を物色する動きがある程度相場を支えるだろう。前日にハンセン指数は取引時間中に心理的節目の26000ポイントを割り込む場面もあったが、同水準では相場が底堅さを見せた。
前日のNY市場でダウ平均は反落。9000億米ドル規模のコロナ対策法案が議会を通過したものの、利益確定売りが優勢。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は3日ぶりに反発し、取引時間中と終値での史上最高値を更新した。22日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではHSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)、中国建設銀行(
00939)などが下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末の終値を40ポイント超下回る水準で寄り付くことになる。