1日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比0.86%高の26567.68ポイントだった。中国企業指数は1.07%高の10659.64ポイント。メインボードの売買代金は概算で1531億2000万HKドル。
ハンセン指数は序盤、ほぼ一本調子で上げ幅を拡大。前日は7営業日ぶりに反落して2%超下げただけに、押し目買いが先行した。米モデルナが米食品医薬品局(FDA)に新型コロナウイルスのワクチンの緊急使用許可を申請すると伝わり、ワクチンの利用が早期に始まるとの期待が高まったもよう。11月30日の米株式相場は主要3指数がそろって反落したものの、香港時間きょうのダウ平均先物と中国本土相場は上昇し、投資家心理を支えた。中国メディアの財新と英IHSマークイットが午前に発表した2020年11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回り、10年ぶりの高水準だったことも買い安心感につながった。ただ、ハンセン指数の上昇率が1%を超えると上値が重く、終盤はじりじりと上げ幅を縮めた。セクター別では金融と消費財、工業、素材が買われた半面、エネルギーが売られた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)と保険株のAIAグループ(
01299)が買われて相場の上昇を主導。中国本土系の大型金融株の中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)、中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)もそろって大きく買われた。一方、医薬品株の中国生物製薬(
01177)と石薬集団(
01093)が急落。石油株のCNOOC(
00883)と香港不動産株の恒基兆業地産(
00012)も安い。
ハイテク関連の30銘柄で構成するハンセンテック指数は続落し、0.42%安の7985.36ポイント。前日高かったASMパシフィック(
00522)、阿里健康(
00241)が下げた。一方、スマートフォン組立受託のBYDエレクトロニック(
00285)、通信機器メーカーの中興通訊(
00763)が買われた。