8日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比0.20%安の24193.35ポイントだった。中国企業指数は0.05%安の9624.48ポイント。メインボードの売買代金は概算で877億8000万HKドル。
ハンセン指数はほぼ終日、マイナス圏で軟調に推移した。指数は前日まで4営業日続伸し、終値で9月18日以来、約2週半ぶり高値を付けた後とあって、利益確定の売りが相場の重しとなった。トランプ米政権が安全保障上の脅威を理由にアリババ集団(
09988)傘下の金融会社アント・グループが運営するスマートフォン決済サービス「支付宝(アリペイ)」とテンセント(
00700)の「微信支付(ウィーチャットペイ)」について、規制を検討していると伝わったことも嫌気された。指数は後場に入り大引けにかけて下げ幅を縮小したが、マイナス圏できょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、小米集団(
01810)が4%近く下落。華為技術(ファーウェイ)が「栄耀」ブランドの携帯事業を売却すれば、小米集団のシェアが低下する可能性があるとのリポートが嫌気された。今月1−6日にマカオを訪れた旅行客数が前年同期に比べ87%減少したことを受け、サンズ・チャイナ(
01928)や銀河娯楽(
00027)などカジノ株も安い。新型コロナウイルスの感染再拡大に対する懸念から九龍倉置業地産(
01997)も売られた。半面、米アップルが来週開催するイベントで新型iPhoneを発表するとの期待から、舜宇光学科技(
02382)や瑞声科技(
02018)が2%超上昇。創科実業(
00669)や薬明生物技術(
02269)も買われた。
この他では、今月26−29日に開かれる中国共産党の第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)で、第14次5カ年計画(2021−25年)が議題となり、環境保護政策としてクリーンエネルギー産業振興策が打ち出されるとの見方から、信義光能(
00968)や福莱特ガラス(
06865)が10%超上昇した。