2020-10-02 |
中国/政策/鉱業 |
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トランプ米大統領、レアアース産業振興令に署名 中国依存を低減
トランプ米大統領は9月30日、国内レアアース産業を振興し、重要な鉱物の中国への依存度を引き下げる大統領令に署名した。米内務省は大統領を受け、国防生産法(DPA)に基づく権限でレアアース生産を財政支援する方針。ホワイトハウスは「我が国の鉱業は過去数十年にわたり政治の無策と認可手続きの中断、中国による略奪的な競争行為に苦しめられてきた」と述べ、今回の大統領令は採掘事業の資金調達を助け、米国の経済強化と安全保障につながると強調した。
香港経済紙『信報』によると、豪マイン・ライフのアナリストのGavin Wendt氏は、米国は現時点でレアアース供給の8割を中国に頼っており、背景には中国の採掘コストが低く、環境保護上の圧力も比較的小さいという事情があると指摘。ただ、米国にはレアアース資源がかなり豊富な地域があり、米国政府は自給が少ない現状を変えようと行動を起こしたとの見方を示した。