11日の香港市場は前日の米株安の流れを引き継ぎ、軟調な展開か。10日のNY市場で米アップルなどのハイテク株への売りが再び強まった上、米上院で与党・共和党が提案した経済対策案を事実上否決されたことで、全面安の展開となった。市場に米景気の回復が遅れるとの懸念が広がり、売りが先行しそうだ。
10日のダウ平均とナスダック総合ともに反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて下落。大型金融株のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)やハイテク株のアリババ集団(
09988)が香港終値を下回って引けた。
もっとも、世界的に金融緩和が長期化して金融相場が続くとの見方は根強い。低金利の下でハイテク株に資金が流入しやすい環境は変わっておらず、中国本土相場が反発すれば、香港でも押し目買いが相場を下支えする可能性がある。ハイテク関連の30銘柄で構成するハンセン科技指数は10日、0.23%安の6999.72ポイントと6営業日続落。2日終値に対し11.5%低い水準にある。