10日の香港市場は前日の米株高を好感し、買い先行で始まるか。9日の米NY株式相場は主要3指数がそろって4営業日ぶりに反発。急落した主力ハイテク株に押し目買いが強まり軒並み大幅高となった。香港市場でもハンセン指数が1カ月ぶりの安値圏まで下落しており、買い戻しの動きが広がりやすくなるだろう。9日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、欧州金融大手のHSBC(
00005)といった大型銘柄が香港終値を上回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約100ポイント上回る水準で寄り付くことになる。
一方、買い一巡後は上値が重くなる可能性もある。前日の米株相場は反発したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合は「調整相場」入りしている。上昇継続の見方が広がりづらいなか、香港の主力ハイテク株の動きが注目される。また、前日の売り材料となった米中や中印の対立の激化懸念も引き続き相場の重しとして意識されるだろう。