1日の香港市場でBYDエレクトロニック(
00285)が続伸。2020年6月中間決算を好感して前日に11.5%高と急伸したが、きょうは一時34.4HKドルをつけ、上場来高値を更新。日本時間午後4時46分現在、前日比2.74%高の33.75HKドルで推移している。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて同社が新たに参入したマスク事業の将来性について、証券各社が高く評価している。
『香港経済日報』によると、中国国際金融(CICC)は最新リポートで、BYDエレクトロニックの従来の主力事業による中間期売上高は228億3000万元、新規参入のマスク事業の売上高は85億7000万元だったと指摘。また、主力事業の純利益率が4−5%で試算すると、中間期純利益のうち主力事業が9億1000万−11億4000万元、マスク事業が13億3000万−15億6000万元を占めたとの見方を示した。
光大証券(
06178)は、マスクの生産能力や顧客状況を踏まえ、20年下期で同部門が100億元以上の売上高が見込めるとした。利幅を拡大させ、潤沢なキャッシュを踏み出し、他部門の拡大にも寄与するとの見方を示した。マスク事業の先行きの持続性が認められ、株価バリュエーションの向上につながるとした。
また、興業証券はBYDエレクトロニックのマスク生産能力が1日当たり7000万個に達し、うち3分の1が「N95」マスクだと指摘した。同社のマスクは米3Mやハネウェルと入札で競争する実力をつけており、7−9月期に海外受注が全体の80%を占めたと評価。20年通期のマスク売上高は200億元に上り、売上比率は20−25%で、粗利益率は20−25%と予想した。