27日の香港市場は前日の米株高を好感するものの、上値の重い展開か。26日の米NY株式相場は主要3指数が上昇。主力ハイテク株が大きく買われるなかで、S&P500とナスダック総合がともに史上最高値を更新した。香港市場では中長期的な先高観が根強く、相場の強気と弱気の分かれ目とされる250日移動平均(26日大引け時点で25781.18ポイント)が意識されている。決算発表のピークを迎え、好業績を受けた個別物色も相場の支援材料となるだろう。
一方、米国では27−28日にカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)が開催。初日に行われるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に、米金融政策の指針を見極めたい投資家の様子見ムードが広がっており、香港市場では前日に続き、相場の重しとなるだろう。また、米中関係を巡っては、米トランプ政権が中国による南シナ海での埋め立てや施設の建設、軍事拠点化に関与した個人や企業に対する制裁措置を発動。中国側が南シナ海に向けて弾道ミサイルを発射したことも伝わっており、警戒感が高まりやすくなりそうだ。
26日の香港株の米国預託証券(ADR)は欧州金融大手のHSBC(
00005)や本土国有銀行大手の中国建設銀行(
00939)などが香港終値を下回った半面、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)や中国人寿保険(
02628)などが上回って引けた。なお、きょうはハンセン指数を構成するペトロチャイナ(
00857)と中国平安保険(
02318)が決算発表を予定している。