12日の香港市場は反落して始まるか。前日の米株安を受けた売りが先行すると予想する。中国人民銀行(中央銀行)が11日大引け後に発表した7月の中国金融統計は市場予想に届かなかったことで、緩和ペースの減速が警戒されそうだ。一方、決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別物色は引き続き活発だろう。きょうはハンセン指数構成銘柄のテンセント(
00700)とチャイナ・ユニコム(
00762)が2020年6月中間決算を発表する。
7月の中国金融統計で、人民元建て貸付残高増加額は9927億元と市場予想の1兆2000億元を下回った。マネーサプライM2の伸び率は前年同月比10.7%増と前月比0.4ポイント低下し、市場予想(11.1%)を下回った。
11日の米株式市場では主力ハイテク株に利益確定売りが続き、ダウ平均が8営業日ぶりに反落。ナスダック総合は3日続落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。大型金融株の中国建設銀行(
00939)やAIAグループ(
01299)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)が香港終値を下回った半面、欧州の銀行最大手HSBC(
00005)やカジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)、食品・飲料株の中国蒙牛乳業(
02319)が上回って引けた。