31日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.47%安の24595.35ポイントだった。中国企業指数は0.57%安の10039.96ポイント。メインボードの売買代金は概算で1191億5000万HKドル。
ハンセン指数は序盤に高く推移したが、中盤以降は前日終値を挟んで一進一退。結局、終値は6月30日以来ほぼ1カ月ぶりの安値だった。中国の経済対策や金融緩和に対する期待が根強いものの、香港を含む各国・地域での新型コロナウイルスの感染拡大を受けて景気の先行き不安が広がった。30日のNY市場でのダウ平均と原油先物相場の反落もリスク回避の売りを誘った。朝方は、2020年7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を上回り、ダウ平均先物が上昇したこともあって買いが先行。米アップルなどIT大手4社が発表した2020年4−6月期決算がそろって市場予想から上振れし、買い材料視された。ただ、ハンセン指数が10日移動平均(大引け時点で24928.50ポイント)に迫る水準で上値の重さが意識されると、買いの勢いが失速した。セクター別では、エネルギーと金融が下げた半面、素材と公共事業が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、大型金融株のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)が下げて相場の重荷となった。中国石油メジャーのCNOOC(
00883)とシノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)は軒並み安。九龍倉置業地産(
01997)は前日大引け後に発表した20年6月中間決算が赤字に転落し、売りが膨らんだ。一方、スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)、カジノ株の銀河娯楽(
00027)が大幅高。前日売られた取引所運営の香港証券取引所(
00388)が買い戻された。
中国企業指数構成銘柄では、広東省政府系コングロマリットの粤海投資(
00270)、中国版ゆうちょ銀行の中国郵政儲蓄銀行(
01658)、セメント大手の安徽コンチセメント(
00914)が下落。半面、不動産デベロッパーの龍湖集団(
00960)や中国民営コングロマリットの復星国際(
00656)が堅調だった。