29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に3日続伸。前場終値は前日比2.06%高の3294.55ポイントだった。深セン成分指数3.12%高の13557.44ポイントと大幅に3日続伸。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆467億3000万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いた。米中関係の悪化や、中国本土で新疆ウイグル自治区を中心に新型コロナウイルスの感染が再拡大していることへの懸念から売りが先行した。ただ、指数が前週末に4%近く下げた後とあって、下値の堅さを確認すると序盤以降は次第に買い戻しが優勢。中信証券(
600030)と中信建投証券(
601066)の合併観測が再浮上し、業界再編の進展に対する期待から証券株が大きく買われたことが地合いの改善につながったほか、ハイテク新興企業向け市場「科創板」の上昇が相場をけん引。指数は後場に一段高となり、心理的節目の3300ポイントの手前で引けた。
セクター別では、証券、保険が全面高。医療、製薬、ソフトウエア、電子・ITも大幅高となるなど、ほぼ全セクターで買いが優勢だった。
A株市場では、白物家電大手の海爾智家(
600690)、自動車メーカーの広州汽車集団(
601238)、生薬メーカーの東阿阿膠(
000423)、大手自動車部品メーカーの光啓技術(
002625)がストップ高。リチウム電池原料の寧波杉杉(
600884)、大手厨房機器メーカーの杭州老板電器(
002508)、製薬株の上海復星医薬(
600196)が急伸した。半面、化学製品メーカーの万華化学集団(
600309)、電力大手の中国長江電力(
600900)、産金株の紫金鉱業集団(
601899)がさえない。
上海B株指数は1.44%高の237.59ポイントと続伸。深センB株指数は1.19%高の919.46ポイントと3日続伸した。