28日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反発。終値は前日比0.69%高の24772.76ポイントだった。中国企業指数は0.76%高の10151.89ポイント。メインボードの売買代金は概算で1124億1000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、序盤は上昇率が1%を超える場面もあった。米政府による追加の経済対策や、新型コロナウイルスワクチンの実用化が近づくことへの期待から前日のNY市場でダウ平均が上昇した流れを引き継いだ。ハンセン指数は前日まで続落し、約3週半ぶり安値を更新しただけに、買い戻しが総じて優勢。ただ、上値追いの動きは限られ、中盤以降は上げ幅を縮小してプラス圏でもみ合った。米中関係の悪化、香港での新型コロナの感染再拡大に対する懸念が引き続き重荷。香港で新規感染者が連日100人を超えており、香港政府はレストランでの店内飲食の終日禁止などを含めた対策強化措置を打ち出している。
個別では、IT大手のテンセント(
00700)が4.52%高となり、指数を押し上げた。同社がNY上場の中国検索大手、捜狗(SOGO)の非公開化を提案したことが材料視されたもよう。乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)が大きく買われたほか、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、電動工具大手の創科実業(
00669)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)などが高い。半面、長江グループの不動産・公共会社の長江実業集団(
01113)、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)や、米中対立が激化する中で欧米事業の売却を検討していると報じられたHSBC(
00005)が売られた。
このほか、27日から算出・公表が始まったハンセン科技指数は3.51%高の7012.62ポイント。構成銘柄でウエートの大きいアリババ集団(
09988)、テンセント、美団点評(
03690)、小米集団(
01810)などがそろって上昇したほか、BYDエレクトロニック(
00285)、阿里健康(
00241)、金蝶国際ソフト(
00268)、SMIC(
00981)の上昇が目立った。