28日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに反発。前場終値は前日比0.53%高の24733.00ポイントだった。中国企業指数は0.83%高の10158.80ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で619億9000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、序盤は上昇率が1%を超える場面もあった。米政府による追加の経済対策や、新型コロナウイルスワクチンの実用化が近づくことへの期待から前日のNY市場でダウ平均が上昇した流れを引き継ぎ、買い戻しが先行。ただ、上値は重く、買い一巡後は上げ幅を縮小しながらプラス圏でもみ合った。米中関係の悪化や、香港での新型コロナの感染再拡大に対する懸念が引き続き重荷。香港で前日まで6日連続で新規感染者が100人を超えており、香港政府はレストランでの店内飲食の終日禁止などを含めた対策強化措置を打ち出している。
個別では、IT大手のテンセント(
00700)が4%超の上昇となり、指数を押し上げた。同社がNY上場の中国検索大手、捜狗(SOGO)の非公開化を提案したことが材料視されたもよう。乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)が大きく買われたほか、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、電動工具大手の創科実業(
00669)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)などが高い。半面、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、欧州金融大手のHSBC(
00005)が売られた。