週明け27日の香港市場は上値の重い展開か。新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることや、米中関係の悪化が引き続き相場の重しとなりそうだ。米ヒューストンにある中国総領事館はすでに退去が済んでいるほか、中国・成都にある米国総領事館でも現地時間きょう午前に閉鎖期限を迎える予定で、撤収作業が進められている。
ただ、先週24日にハンセン指数は2%超下落し、心理的節目の25000ポイントを割り込んでいる。終値は6月30日以来、約3週半ぶり安値を更新しており、値ごろ感の出た銘柄を中心に買い戻す動きも入ると予想する。また、「香港版ナスダック指数」に当たる「ハンセン科技指数」の算出・公表がきょう27日から開始されることもあり、構成銘柄にも注目が集まりそうだ。
先週24日のNY株式相場は続落。インテルが急落したほか、アップルやマイクロソフトなどの主力ハイテク株にも売りが続いた。総領事館の閉鎖を巡り米中対立激化懸念が強まったことも投資家心理を悪化させた。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセント(
00700)や中国生物製薬(
01177)、AIAグループ(
01299)などが香港終値を上回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を140ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。