23日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比0.82%高の25263.00ポイントだった。中国企業指数は0.80%高の10325.25ポイント。メインボードの売買代金は概算で1405億7000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継ぎ、高く始まった。新型コロナウイルスのワクチン開発が進み、経済活動が正常化するとの期待が高まった。ただ、米国と中国の対立激化が重荷となって中国本土相場が軟調に推移すると、ハンセン指数も買い一巡後に上げ幅を縮小。前場に小幅ながらマイナス圏に沈み、心理的節目の25000ポイントを割り込む場面があった。米国や香港で1日当たりの新型コロナ感染者数が高水準にあることも投資家心理を冷やした。セクター別では、医療・ヘルスケアと情報技術、消費財が上げた半面、エネルギー、通信が下げた。
ハンセン指数構成銘柄では、光学事業子会社が戦略投資家を迎え入れると発表したスマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)が大幅高。同業の舜宇光学科技(
02382)や、取引所運営の香港証券取引所(
00388)、製薬の中国生物製薬(
01177)も反発した。時価総額が大きいテンセント(
00700)、AIAグループ(
01299)も買われた。半面、香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)、太古A(
00019)、新鴻基地産(
00016)の下落が目立つ。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、豚肉大手の万洲国際(
00288)も安い。
H株では、中国の国有海運大手である中国遠洋海運集団傘下の中遠海運能源運輸(
01138)と中遠海運控股(
01919)がそろって下げた。鉄道会社の広深鉄路(
00525)、鉄道車両製造の中国中車(
01766)も売られた。一方、農機大手のファースト・トラクター(
00038)が20.91%高と急伸。中国の習近平国家主席が吉林省で肥沃な黒土層の保護を指示したと伝わり、買いを集めた。造船の中船防務(
00317)、製薬の上海復星医薬(
02196)はともに上海市場でA株がストップ高を付け、買いが香港市場にも波及した。