15日の香港市場は米株高を受けて買い先行で始まるか。前日のNY市場でダウ平均は大幅に3日続伸。主力ハイテク株は上値の重い展開が続いたものの、フロリダ州やカリフォルニア州で新型コロナウイルスの新規感染者数が減少したことなどを背景に景気敏感株が幅広く買われた。ブレイナードFRB理事の大規模な金融支援策が続くだろうとの発言も追い風となった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はHSBC(
00005)やCNOOC(
00883)、チャイナ・モバイル(
00941)などが香港終値を上回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を40ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。
ただ、トランプ米大統領は14日、香港への優遇措置を撤廃する大統領令に署名したと発表。香港の高度な自治を損なった中国の当局者や金融機関に制裁を科す「香港自治法案」にも署名した。中国側は内政干渉として反発し、対抗措置を取る可能性も明らかにしており、米中関係の緊張化が相場の重しとなりそうだ。