10日の香港市場で、株式取引を再開したエスプリ(
00330)が急騰。一時は前日比106.82%高の1.82HKドルまで買い進まれた。2位株主のNorth Point Talent Limitedが取締役の交代を要求したことで、臨時株主総会に向けた委任状争奪戦(プロキシー・ファイト)への思惑買いが膨らんだもよう。
『香港経済日報』によると、North Point Talentは羅h茵氏の投資会社。同氏は維他ダイ国際(
00345)の創業者である羅桂祥氏の家族で、投資家として知られる中南証券の荘友堅氏の妻でもある。羅h茵氏は今週、North Point Talentを通じてエスプリ株4.93%を買い増し、持ち株比率を12.89%に高めていた。
North Point Talentは臨時株主総会で同社が推薦する3氏を即日で取締役とする決議を提案。同時に、エスプリ最高経営責任者(CEO)のAnders Christian KRISTIANSEN氏と最高財務責任者(CFO)のJohannes Georg SCHMIDT-SCHULTES氏、さらに2020年7月7日から臨時株主総会までに選任された取締役を罷免するよう要求している。エスプリは10日朝方、できるだけ早い時期に臨時株主総会の開催通知を株主あてに送ると明らかにした。