30日のNY株式相場は堅調持続。月末、四半期末の取引となったが、主要3指数がそろって続伸した。中国が全人代で香港国家安全法制を可決したことで米中対立の激化が懸念されたほか、フロリダ、テキサス州などでのコロナ感染再拡大も警戒されたものの、経済指標の改善を受けて景気回復期待が高まったほか、ワクチン開発期待や財政・金融政策への期待も続いた。アマゾン・ドット・コムやフェイスブックが3%近く上昇し、ネットフリックスは1.74%高。好決算や強い見通しが好感されたマイクロン・テクノロジーも4.83%上昇した。前日に580米ドル上昇したダウ平均は前日終値を挟んでもみ合ったが、終盤に309米ドル高まで上昇し、217.08米ドル高(+0.85%)で終了。ボーイングが5.75%安と大幅反落したものの、インテル、マイクロソフト、ナイキ、ゴールドマン・サックスが2%超上昇した。S&P500も1.54%高と続伸し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.87%高と他をアウトパフォームした。月間ではダウ平均が1.69%高、S&P500が1.84%高、ナスダック総合が5.99%高とそろって3カ月続伸。四半期ではダウ平均が17.77%高と1987年以来の大幅高となり、S&P500も19.95%高と1998年以来の大幅高。ナスダック総合は30.63%高と1999年以来の大幅高を記録した。
寄り後に発表された米6月シカゴ地区購買部協会景気指数(PMI)は36.6と予想の45.0を下回ったものの、前月の32.3から改善し、米6月消費者信頼感指数は98.1と前月の85.9から改善し、予想の91.8を上回った。パウエルFRB議長とムニューシン米財務長官の米下院金融委員会での新型コロナウイルス対応をめぐる証言では、パウエル議長が「景気の先行きは著しく不透明」「政府による長期にわたる救済・支援策が必要」と述べ、ムニューシン財務長官は大きなダメージを受けた中小事業者への支援を強化すると発言した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 25512.43 25905.38 25475.14 25812.88 217.08 0.85
S&P500 3050.20 3111.51 3047.83 3100.29 47.05 1.54
NASDAQ 9875.29 10085.59 9863.67 10058.77 184.61 1.87
CME225先物 22335.00 22420.00 22150.00 22285.00 55.00 0.25
FT100 6169.74 6169.74 6169.74 6169.74 -56.03 -0.89
DAX 12287.94 12350.35 12188.09 12310.93 78.81 0.64
為替(ドル/円) 107.54 107.98 107.52 107.92 0.38 0.35
WTI先物 39.64 40.08 38.85 39.27 -0.43 -1.08
金(Gold)先物 1784.20 1804.00 1774.80 1800.50 19.30 1.08
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。