週明け29日前場の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続落。前場終値は前営業日比1.59%安の24159.69ポイントだった。中国企業指数は1.44%安の9711.40ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で786億9000万HKドルだった。
ハンセン指数は小高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。米国で新型コロナウイルスの感染拡大を防止するためにテキサス州やフロリダ州が一部経済活動の規制を再び強化したことを受け、経済の正常化が遅れるとの懸念や、連休明けの本土市場が下げたことが地合いを冷やした。28日から開かれている全国人民代表大会(全人代)常務委員会で審議されている「香港国家安全維持法」があす30日に採決される可能性が高いと香港メディアが伝えており、香港情勢の緊迫化や米中関係の悪化も警戒された。指数は中盤以降に下げ足を速め、きょうの安値圏で前場の取引を終えた。
個別では、時価総額の大きいAIAグループ(
01299)が3%超、HSBC(
00005)が2%弱の下落となり、指数を押し下げた。太古A(
00019)、九龍倉置業地産(
01997)など香港地場系銘柄や、民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、製薬株の石薬集団(
01093)の下げが目立った。通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)、チャイナ・モバイル(
00941)が大幅に続落。半面、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)が堅調だった。