16日の香港市場は反発して始まるか。前日はハンセン指数が4営業日続落し、終値は1日以来およそ2週間ぶりの安値だっただけに、前日の米株高を受けた買い戻しが相場を支えそうだ。NY原油先物相場の反発も関連銘柄の買いを誘うだろう。
15日のNY株式市場ではダウ平均など主要3指数がそろって上げた。米連邦準備理事会(FRB)が事業債購入を発表し、買い安心感につながった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて上昇。大型金融株のHSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、中国平安保険(
02318)、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)が香港終値を上回って引けた。
ただ、中国や米国で新型コロナウイルスの感染が再び拡大しており、市場では「第2波」への懸念がくすぶる。ハンセン指数が前日に割り込んだ心理的節目の24000ポイントに近づくと上値が重くなる展開がありそうだ。中国人民銀行(中央銀行)が16日の公開市場操作(オペ)で中期貸出制度(MLF)の金利を据え置いたことから、利下げ期待は後退している。また、全国人民代表大会常務委員会が18−20日に北京で開く会合で、「香港版国家安全法」が議論されると伝わった。法案を巡って米中対立が激化するとの見方が市場で強まれば、相場を押し下げる要因となる。