週明け8日の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅ながら6営業日続伸。終値は前営業日比0.03%高の24776.77ポイントだった。中国企業指数は0.57%安の10008.88ポイント。メインボードの売買代金は概算で1292億9000万HKドルと、商いが膨らんだ。
ハンセン指数は前週末の米株高の流れを引き継ぎ、心理的節目の25000ポイントに乗せてスタート。米雇用統計が予想に反して大幅に改善したことを受け、景気の早期回復に対する楽観的な見方が先行した。ただ、ハンセン指数は先週末まで5日続伸し、約3カ月ぶり高値で終えただけに、利益確定売りが重荷となった。指数は後場に入るとマイナス圏に沈む場面もあり、前日終値付近でもみ合いながらきょうの取引を終えた。中国本土で10日から来週明けにかけて物価統計や金融統計、鉱工業生産などの主要経済指標が発表される予定で、様子見ムードも漂った。
ハンセン指数構成銘柄では、ハンセン銀行(
00011)、九龍倉置業地産(
01997)など香港地場系銘柄や欧州金融大手のHSBC(
00005)が買われた。中国生保大手の中国人寿保険(
02628)、石油メジャーのCNOOC(
00883)が高い。5月の新車販売台数が前年同月比で20%増加した吉利汽車(
00175)も上昇した。半面、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)の下げが目立ったほか、交通銀行(
03328)、中国建設銀行(
00939)など本土銀行株やITの大手のテンセント(
00700)、通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)が売られ、指数を押し下げた。
中国企業指数構成銘柄では、きょうから構成銘柄に加わった不動産デベロッパーの世茂房地産(
00813)が約5%の下げ。中国農業銀行(
01288)や華潤ビール(
00291)、安徽コンチセメント(
00914)が売られた。半面、中国太平洋保険(
02601)、中国太平保険(
00966)、中国人民財産保険(
02328)など保険株の上昇が目立った。