週明け1日の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日ぶりに大幅に反発。終値は前日比3.36%高の23732.52ポイントだった。中国企業指数は2.85%高の9833.83ポイント。メインボードの売買代金は概算で1507億5000万HKドルと、商いが膨らんだ。
ハンセン指数は終始堅調に推移した。心理的節目の23000ポイントを回復して寄り付いた後に上げ幅を拡大し、その後はおおむね23700ポイント付近でもみ合った。米対中制裁に対する警戒感が後退し、買い戻しが優勢。トランプ米大統領は前週末の記者会見で、「香港国家安全法」の制定方針を採択した中国への制裁として、米国が香港に認めている優遇措置を見直す手続きに入ると表明したものの、貿易合意の撤回や追加関税には言及しなかった。発表内容は市場が警戒していたほど厳しい内容ではなかったと受け止められた。本土市場で上海総合指数が節目の2900ポイントを回復し、2%超の大幅高で引けたことも安心感につながった。
ハンセン指数構成銘柄はほぼ全面高の展開となり、下落が豚肉大手、万洲国際(
00288)の1銘柄のみ。時価総額の大きいアジア生保のAIAグループ(
01299)が5%超、IT大手のテンセント(
00700)が4%の上昇となり、指数を押し上げた。本土系不動産デベロッパーの碧桂園(
02007)、医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)の上げが目立ったほか、新鴻基地産(
00016)、太古A(
00019)など先週下げがきつかった香港地場系銘柄が買い戻された。
このほか、中国のレンタカー最大手、神州租車(
00699)は23%高と急伸。同社は1日朝方、大株主の神州優車が持ち株のうち4億5100万株(発行済み株式の21.26%)を北京市政府系自動車メーカーの北京汽車集団に譲渡することで5月31日に基本合意したと発表した。