28日のNY株式相場は反落。全米で経済活動が段階的に再開し景気回復期待が続くなか、5月23日分の週間新規失業保険申請件数が前週分より減少し景気底打ち感が強まったことで主要3指数は中盤まで堅調に推移した。しかし、トランプ米大統領が香港の自治を巡る中国の対応について金曜日に記者会見を開く予定と発表したことで米中関係悪化懸念から終盤に売りが強まった。ダウ平均は一時210米ドル高まで上昇したが、147.63米ドル安(-0.58%)と3日ぶりに反落して終了。S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.21%安、0.46%安で終了し、ともに4日ぶりの反落となった。ただ、週初来ではダウ平均が935.48米ドル高(+3.82%)、S&P500が2.51%高となり、ナスダック総合も0.48%高とプラス圏を維持。S&P500は2日連続で長期トレンドラインの200日移動平均線を終値で上回った。
中国は28日、全人代で「香港国家安全法」の制定方針を決定した。中国が香港議会を通さず香港の自治に直接関与する姿勢を示したことに米国が反発。トランプ米大統領が29日の会見で対中制裁を発表するとの見方が強まった。米中摩擦の再燃懸念からサプライチェーンへの懸念が高まった半導体株が売られ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.31%安と4日ぶりに反落した。S&P500の業種別指数は公益、ヘルスケア、不動産などのディフェンシブ・セクターが上昇した一方、エネルギー、金融、一般消費財などの景気敏感セクターが下落した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 25697.36 25758.79 25358.73 25400.64 -147.63 -0.58
S&P500 3046.61 3068.67 3023.40 3029.73 -6.40 -0.21
NASDAQ 9392.99 9523.64 9345.28 9368.99 -43.37 -0.46
CME225先物 21665.00 22100.00 21575.00 21915.00 -115.00 -0.52
FT100 6218.79 6218.79 6218.79 6218.79 74.54 1.21
DAX 11746.78 11813.14 11654.83 11781.13 123.44 1.05
為替(ドル/円) 107.70 107.89 107.55 107.60 -0.10 -0.09
WTI先物 32.10 34.21 31.14 33.71 0.90 2.74
金(Gold)先物 1725.00 1743.70 1720.00 1728.30 17.60 1.03
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。