27日のNY株式相場は続伸。香港を巡る米中関係悪化が懸念されたものの、欧州株が堅調に推移するなか、全米で経済活動が段階的に再開され景気回復期待が続いたほか、米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が新型コロナウィルスの感染の第2波を避けられるかもしれないと発言したことも投資家心理の改善につながった。新型肺炎のパンデミックで大きく売られた金融や資本財などの景気敏感株の上昇が続いた一方、アマゾン・ドット・コムなどstay-at-home銘柄は上値の重い展開となった。ダウ平均は553.16米ドル高(+2.21％)の25548.27米ドルと大幅続伸。終値で3月10日以来2カ月半ぶりに25000米ドルを上回った。S＆P500は1.48％高の3036.13ポイントと3日続伸し、終値ベースで3月5日以来の3000ポイントを回復し、長期トレンドラインの200日移動平均線も明確に上回って終了した。一方、ハイテク株主体のナスダック総合は 0.77％高と相対的に小幅な上昇にとどまった。

　S＆P500の業種別指数は、金融の4.34％高を筆頭に全11セクターが上昇。金融株はシティグループが8.49％高となったほか、アメリカン・エキスプレス、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックスも6-7％上昇した。上昇率2位の資本財（+3.34％）ではゼネラル・エレクトリックが7.21％高となったほか、キャタピラー、ボーイング、3Mなどが3-4％上昇した。一方、騰落率下位のITではエヌビディアが2.21％安、コミュニケーションではフェイスブックが1.32％安、一般消費財ではアマゾン・ドット・コムが0.47％安と利益確定売りに押された。

海外市況

 指標                        寄値      高値      安値      終値    前日比   騰落率

 NYダウ                    25298.63  25551.56  25009.87  25548.27   553.16    2.21

 S&P500                     3015.65   3036.25   2969.75   3036.13    44.36    1.48

 NASDAQ                     9346.12   9414.62   9144.28   9412.36    72.14    0.77

 CME225先物                21270.00  21720.00  21135.00  21640.00   150.00    0.70

 FT100                      6144.25   6144.25   6144.25   6144.25    76.49    1.26

 DAX                       11530.20  11747.20  11519.77  11657.69   153.04    1.33

 為替（ドル/円）             107.53    107.94    107.35    107.70     0.18    0.16

 WTI先物                      34.14     34.32     31.75     32.81    -1.54   -4.48

 金（Gold）先物             1703.10   1713.20   1684.20   1710.70     5.10    0.30

 ※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。