週明け25日の香港株式市場で、ハンセン指数は3営業日ぶりに小反発。前場終値は前日比0.10%高の22952.24ポイントだった。中国企業指数は0.42%高の9465.94ポイント。メインボードの売買代金は概算で1182億2000万HKドル。
香港市場は売買が交錯した。中国の全人代で香港の「国家安全法」が議題に入り、香港情勢の緊迫化や米中対立の先鋭化といった政治的リスクを嫌気した売りが引き続き重荷となる半面、前週末22日にハンセン指数は5.56%安と急落し約2カ月ぶり安値を付けただけに、値ごろ感を意識した買い戻しが相場を支えた。指数は安く寄り付いた後、序盤は荒い値動きとなったが、中盤以降はもみ合いながら下げ幅を縮小。本土市場で上海総合指数が小幅高で終えたこともあり、ハンセン指数は終盤にプラス圏へ浮上した。
ハンセン指数構成銘柄では、米市場に上場する中国IT企業などの香港セカンダリー上場が加速するとの見方から香港証券取引所(
00388)が6%超の上げ。電気工具大手の創科実業(
00669)、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)の上昇が目立ったほか、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)、本土系不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)が買われた。半面、ハンセン銀行(
00011)、太古A(
00019)、Link REIT(
00823)など地場系銘柄や、アジア生保のAIAグループ(
01299)が続落した。
このほか、22日大引け後に2020年3月期決算を発表したネット通販最大手のアリババ集団(
09988)は大きく下げて始まったものの、前営業日比変わらずで引けた。一方、きょう大引け後に20年1−3月期決算を発表する生活関連サイト運営大手の美団点評(
03690)は6%超上昇した。