JPモルガンは最新リポートで、AIAグループ(
01299)の投資判断を「オーバーウエート」、目標株価を91HKドルに据え置いた。香港の「国家安全法」を巡る政治リスクを嫌気して前週末にAIAグループが9%安と急落したが、売られすぎているとの見方を示した。『AAストックス』が25日伝えた。
JPモルガンは政治的リスクについて、中国本土のオフショア市場としての香港の先行き不透明感や、政治的な緊張に伴う販売減などを挙げた。ただ、AIAグループの株価EV(エンベディット・バリュー)倍率が1.4倍にとどまり、歴史的な低水準にあると指摘した。今後の香港市場が恒久的に低迷するとしても、目標株価は10HKドル(11%)の削減にとどまり、この場合は81HKドルと22日終値64HKドルを27%上回ると指摘。このため、株価は下落よりも上昇する可能性が高いとの見方を示した。
このほか、向こう12カ月の株価支援材料として、「コロナ後」の保険需要の増加、19年下期の香港事業が低水準だった反動、本土保険市場が全面的に開放される可能性などを挙げた。