2020-05-22 |
香港/マーケット/証券 |
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香港前引け:大幅続落、香港版「国家安全法」で政治リスク意識
22日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続落。前場終値は前日比4.61%安の23160.11ポイントだった。中国企業指数は3.90%安の9466.11ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で875億6000万HKドル。
ハンセン指数は全面安で始まり、ほぼ一本調子で下げ幅を広げた。きょう開幕の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、香港での国家分裂や中央政府の転覆などの行為を禁じる「香港版国家安全法」が議題になることで、政治リスクを嫌気する売りが膨らんだ。米中関係の悪化も警戒され、「市場がパニックに陥った」(香港経済日報)との見方が出ている。トランプ米大統領は21日、同法案について「実現すれば、強力に対処することになる」と述べた。ハンセン指数は前引け直前に23128.95ポイントまで落ち込み、取引時間中として4月3日以来の安値を付けた。
個別では九龍倉置業地産(
01997)や新世界発展(
00017)、長江実業集団(
01113)、香港鉄路(
00066)など香港地場銘柄が軒並み急落した。カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)やハイテク株の瑞声科技(
02018)、アジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)の下げもきつい。